栄翔塾では、新聞記事の要約文を作成する授業があります。

記事について新聞記者による動画の解説がありますので、少し読み易くなります。

テレビで報道されるニュースについて新聞記事を読んで語句の穴埋めの問題をして、記事の要約文を作ります。

9月9日付の新聞では、20年前の「9。11世界同時多発テロ」がテーマでした。

2001年9月11日に同時多発テロ事件が起こり、アメリカ軍はその首謀者であるウサマ・ビンラーディンに報復するため、アフガニスタンに攻め込み、数年後にパキスタンに逃れていた彼を見つけ出して射殺しました。けれど、アフガニスタンのタリバンに対抗するために、撤退できませんでした。今年の8月まで、アフガニスタンでの戦争を継続することになりました。

今年の8月にアメリカ軍は撤退したものの、アフガニスタンは平和という状況ではなく、混乱が続いています。

現在のアメリカ軍が撤退して混乱しているというニュースだけでは、アフガニスタンのことがよくはわかりません。20年前のテロがきっかけになって、アメリカ軍がアフガニスタンに攻め入ったということを知ることで、今回の撤退がつながります。

 

解説をしてくれている記者はこの新聞記事の解説の終わりを次の言葉で締めくくっていました。

「イタリアの歴史学者のベネデット・クローチェは

『全ての歴史は現代史である。』(現代の歴史である。)という名言を残しました。

過去の歴史は全て現代、今につながっている、ということです。

過去を理解することなくして、現代を理解することはできません。

 

だからこそ歴史を振り返り学ぶ意義があるのだと思います。

 

格調が高いコメントでした。

 

社会の教科書の文章は興味を持って読み進めるのが、難しいです。

人物の決断がどのように優れていたのか、あるいは、誤っていたのか、また、その時代に生きた人々がどういう状況になっていたのか、と想像できるようになると、歴史の教科書も少し読み進め易くなると思います。

現在起きている事件を分かることで、(今起きている事件であるから、映像や写真を見ることができて、身近で分かり易い)、過去のいろいろな事件や戦争の歴史で、人々の大変さやすごさに想像が及ぶことで、生徒たちが少し教科書を読み易くなってくれるとよいと思っています。